MVP開発の進め方!各ステップの注意点や成功のコツを紹介

新しいサービスや製品を開発する際、「本当にユーザーに受け入れられるのか」という不安を抱えることもあるかと思います。
多くの時間と費用をかけて完成させた製品が、市場でまったく反応を得られないという失敗は、できる限り避けたいものです。

そこで注目されているのが「MVP開発」という手法。

必要最小限の機能に絞って素早く製品をリリースし、実際のユーザーの反応を見ながら改善を重ねていく開発方法です。
この方法なら、大きな失敗のリスクを抑えながら、ユーザーが本当に求める製品を作り上げることができます。

本記事では、MVP開発の基本的な進め方から、各ステップで押さえるべきポイント、成功のコツまでをわかりやすく解説。
初めてMVP開発に取り組む方でも、具体的なイメージを持って進められるように、実践的な内容をお伝えします

EPICs株式会社では、日本最大級の実績を持つノーコード開発サービスを提供しています。

最短2週間、最安30万円から開発可能で、MVP開発に最適。
複数のノーコードツールに対応しているため、お客様の開発内容に合わせて最適なツールを選定し、開発期間とコストを大幅に削減できます。

この記事のポイント

MVPとは何ですか?

MVPは「実用最小限の製品」のこと。
ユーザーに価値を提供できる最低限の機能だけを搭載し、素早くリリースして市場の反応を確認する手法です。完璧を目指さず、学習を重視することで、失敗リスクを抑えながら本当に必要な製品を作れます。

MVP開発はどのような手順で進めればよいですか?

①検証する仮説を明確に整理する ②必要最小限の機能を絞り込む ③短期間でMVPを作成する ④ターゲットユーザーで検証する ⑤フィードバックを基に改善する、の5ステップ。各段階で「検証」を意識することが成功の鍵です。

いつ本格的なプロダクトに移行すべきですか?

製品の核となる価値が証明され、需要が確認できたタイミングが目安。ただし明確な境界線はなく、多くの場合は段階的に機能を追加しながら成長させます。MVPをそのまま拡張するか、新たに作り直すかは、技術面や事業状況で判断します。

また、本メディアを運営する「EPICs株式会社」は、ノーコードを活用したアプリ・システム開発を行っております。大手ノーコードツールであるBubbleからも、公式代理店として認定されています。

従来のスクラッチ開発に比べ、ノーコードツールを活用した開発には以下のメリットがあります。

  • 開発期間をおよそ1/3に抑えられる → 検証や新規事業に向いている
  • 開発費用をおよそ1/3に抑えられる → 浮いた費用を別の領域に利用できる
  • リリース後の改修スピードも早い → PDCAを早く回せる

日本最大級のノーコード開発実績を持つ弊社なら、高度なものもスピーディーに開発することが可能です。ぜひご相談ください。

EPICs株式会社の特徴
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  • マーケティングまで支援が可能
目次

MVPとは最低限の機能を実装した製品

MVPは「Minimum Viable Product(ミニマム・バイアブル・プロダクト)」の略称で、日本語では「実用最小限の製品」と訳されます。
ユーザーに価値を提供できる最低限の機能だけを搭載した製品のことを指します。

たとえば、新しい配車サービスを開発する場合を考えてみましょう。

最終的には「料金比較機能」「お気に入りドライバー登録」「複数の支払い方法」など、多くの機能を搭載したいかもしれません。
しかし、MVPの段階では「車を呼ぶ」「目的地まで移動する」「料金を支払う」という基本機能だけに絞って開発。

これがMVPの考え方です。

下記記事では、MVP開発を成功させるポイントを解説しています。
あわせてご覧ください。

MVP開発の成功ポイントを開発会社が徹底解説!開発の流れや気を付けるべき点

MVP開発の進め方|各ステップを詳細に解説

MVP開発を成功させるには、体系的なプロセスに沿って進めることが重要です。
ここでは、MVP開発の5つのステップについて、それぞれの注意点とともに詳しく解説します。

下記では参考になるMVP開発の事例を紹介しています。

参考になるMVP事例10選!種類や手法の選び方も解説

ステップ1. MVP開発で検証する仮説を整理する

MVP開発の第一歩は、何を検証したいのかを明確にすること。

「なんとなく良さそう」という感覚ではなく、具体的な仮説を立てることが成功への近道となります。

仮説は解釈の余地がないよう明確に

曖昧な仮説は、検証結果の判断を難しくしてしまいます。
たとえば「ユーザーは便利だと感じるだろう」という仮説では、何をもって「便利」とするのかが不明確です。

良い仮説は下記のような例があります。

  • 「30代の共働き世帯は、食材宅配サービスに月額3,000円以上支払う意欲がある」
  • 「ユーザーの60%以上が、3ステップ以内で注文を完了できる」
  • 「サービス利用開始から1週間以内に、2回以上リピート利用する」

このように、数値や具体的な行動で表現することで、検証結果を客観的に判断できるようになります。

検証する仮説は絞り込む

複数の仮説を同時に検証しようとすると、どの要因が結果に影響したのかが分からなくなってしまいます。
最初は1〜2個の重要な仮説に絞り込むことが大切です。

仮説を絞り込む際のポイントは以下があります。

  • ビジネスの成否に最も影響する仮説を優先
  • 検証に必要な期間とコストを考慮
  • 後から検証できるものは後回しに

ステップ2. MVPにつける機能を絞り込む

仮説が明確になったら、次はその仮説を検証するために必要な機能を選定します。
ここでの判断が、MVP開発の成否を大きく左右します。

不必要に機能を増やさない

開発を進めていると「あの機能もあった方が良い」「これも追加したい」という誘惑がでてきてしまいます。
しかし、機能を増やすほど開発期間は長くなり、コストも膨らんでいきます。

機能追加の判断基準は以下があります。

  • その機能がなければ、仮説の検証ができないか?
  • ユーザーが製品の価値を理解できなくなるか?
  • 手作業で代替できないか?

これらの質問に「Yes」と答えられる機能だけを実装するよう心がけましょう。

コアバリューの提供に最低限必要な機能は入れる

一方で、機能を削りすぎてユーザーに価値を感じてもらえない製品になっては本末転倒。
製品のコアバリュー(中核的な価値)を提供するために必要な機能は、必ず含める必要があります。

たとえば、フードデリバリーサービスの場合だと以下のように必要な機能を分けます。

  • 必須機能:レストラン検索、注文、決済、配達状況確認
  • なくても検証可能:お気に入り登録、クーポン機能、レビュー投稿

ステップ3. MVPを作成する

機能が決まったら、いよいよ開発フェーズです。
ここでも「MVP的な考え方」を忘れずに進めることが重要です。

完璧を目指しすぎない

MVPの目的は「完璧な製品を作ること」ではなく「仮説を検証すること」。
開発期間が伸びすぎると、MVPの最大の特徴である「短期間で検証できる」というメリットが失われてしまいます。

完璧主義を目指しすぎないコツは以下です。

  • あらかじめ機能に優先順位をつけておく
  • 「nice to have(あったら良い)」機能は思い切って削る
  • デザインの細部にこだわりすぎない
  • 期限を決めて、その中でできることに集中

途中変更は慎重に

開発途中で新しいアイデアが浮かぶこともありますが、安易な変更は避けるべき。
スコープが膨らみ、当初の目的から外れてしまうリスクがあります。

変更を検討する際の判断基準は以下があります。

  • 当初の仮説検証に本当に必要か?
  • 開発期間への影響はどの程度か?
  • 次のバージョンで対応できないか?

ステップ4. 仮説を検証する

MVPが完成したら、実際のユーザーに使ってもらい、仮説が正しかったかを検証します。
この段階での適切なデータ収集と分析が、次の改善につながります。

ペルソナに沿って検証する

友人や知人だけで検証すると、ユーザー属性に偏りが生じ、客観的なフィードバックが得られません。
事前に設定したペルソナ(想定ユーザー像)に合致する人を選んで検証することが重要です

適切な検証対象者を見つける方法は以下です。

  • SNSやコミュニティサイトでの募集
  • ユーザーテスト専門サービスの活用
  • ターゲット層が集まる場所でのフィールドテスト

都合の良いデータ解釈をしない

人は無意識のうちに、自分の期待に合うようにデータを解釈してしまいがち。
あくまで仮説ありきで、その仮説を検証するためのデータだけをフラットに見ることが大切です。

以下は客観的な分析のポイントです。

  • 事前に設定した指標に基づいて判断
  • データをじっくり眺めて新しい解釈を探すのは避ける(偶然のパターンを意味があるように解釈してしまうため)
  • 第三者の意見も取り入れる

ステップ5. 改善を行う

検証結果をもとに、製品の改善を行います。
ここでも「誰のための改善か」を常に意識することが成功の鍵となります。

コアユーザーを不必要にぶらさない

さまざまなフィードバックをすべて取り入れようとすると、製品が複雑化し、開発が高額・長期化するだけでなく、提供価値もぶれてしまいます。
あくまでコアユーザーを念頭に置き、そのフィードバックを優先的に反映させましょう。

フィードバックの優先順位付けは下記があります。

  • コアユーザーからの要望を最優先
  • 多数のユーザーから同じ指摘があった点を重視
  • 当初の製品コンセプトと整合性があるか確認

PDCAを継続的に実施する

MVP開発は一度で終わりではありません。
Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Act(改善)のサイクルを継続的に回すことで、製品は徐々に洗練されていきます。

以下は効果的なPDCAサイクルのコツです。

  • 1サイクルの期間を短く設定(2〜4週間程度)
  • 各サイクルで検証する項目を明確化
  • 改善の効果を定量的に測定
  • 失敗も貴重な学びとして次に活かす
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    MVP開発を始める前にしておくべき準備

    MVP開発は「とりあえず作ってみる」というアプローチに見えがちですが、実は事前準備が成功の鍵を握っています。特に重要なのが、開発前の仮説整理。
    この準備を怠ると、何を検証したいのかが曖昧なまま開発が進み、結果的に時間とコストを無駄にしてしまうリスクがあります。

    なぜ事前準備が重要なのか

    MVP開発で失敗する多くのケースは、「作ること」が目的になってしまうパターン。
    本来の目的である「仮説の検証」を見失い、機能追加や完成度の向上に注力してしまうのです。

    事前準備をしっかり行うことで得られるメリットは以下があります。

    • 開発の方向性がブレない
    • チーム全員が同じゴールを共有できる
    • 無駄な議論や手戻りを防げる
    • 検証結果の判断基準が明確になる

    仮説整理の具体的な方法

    仮説整理は、以下の5つのステップで進めると効果的です。

    1. 解決したい課題を明文化する
      • 「誰の」「どんな課題を」解決したいのかを具体的に書き出す。
    2. 想定する解決策を定義する
      • 課題に対して、どのような解決策を提供するのかを明確にする。
    3. 成功指標を数値で設定する
      • 「うまくいった」と判断するための具体的な数値目標を設定。
      • 登録ユーザーの70%が1週間以内に2回目の注文をする など
    4. 検証期間と予算を決める
      • 「いつまでに」「いくらで」検証を完了させるかを事前に決めておく
    5. 撤退条件も設定する
      • どのような結果が出たら方向転換(ピボット)するか、あるいは撤退するかの条件も決めておく。

    上記のステップで仮説整理を進めていき、MVP開発を行いましょう。

    仮説整理シートの活用

    これらの情報を整理するために、仮説整理シートを作成することをおすすめします。

    以下のような項目を用意して仮説整理シートを活用していきましょう。

    • ターゲットユーザー(ペルソナ)
    • 解決したい課題
    • 提供価値(バリュープロポジション)
    • 検証したい仮説(3つ以内)
    • 成功指標と目標値
    • 必要最小限の機能リスト
    • 検証期間と予算
    • 撤退・方向転換の条件

    チーム全体での認識合わせ

    仮説整理が完了したら、必ずチーム全体で共有し、認識を合わせます。
    開発者、デザイナー、マーケターなど、関わるすべてのメンバーが同じ理解を持つことが重要です。

    認識合わせの際は以下のポイントを押さえましょう。

    • キックオフミーティングで仮説整理シートを共有
    • 質疑応答の時間を十分に確保
    • 疑問点や懸念事項はその場で解消
    • 定期的に振り返りの機会を設ける

    市場調査も忘れずに

    仮説整理と並行して、簡易的な市場調査も実施しましょう。
    競合サービスの分析や、想定ユーザーへのヒアリングを通じて、仮説の妥当性を事前にチェックできます。

    市場調査で確認すべき項目は以下があります。

    • 類似サービスの有無と差別化ポイント
    • ターゲット市場の規模
    • ユーザーの課題感の強さ
    • 支払い意欲の有無

    このような準備を整えてからMVP開発に着手することで、成功確率は大きく向上します。

    大熊滉希

    MVPを作る際は、しっかりとした土台を作ってから開発をスタートさせましょう。

    本プロダクトをリリースするタイミングは?

    MVP開発を進めていくと、必ず直面する疑問が「いつ本格的なプロダクトとしてリリースすべきか」という点です。
    実は、MVPから本プロダクトへの移行には明確な境界線はなく、事業の状況や戦略によって最適なタイミングは異なります。

    まず基本的な考え方として、MVPで設定した仮説の検証が完了し、以下の条件が揃ったタイミングが本プロダクトへの移行時期となります。

    移行を検討すべき条件は以下です。

    • 製品の核となる価値(コアバリュー)が証明された
    • ターゲットユーザーの明確な需要が確認できた
    • 収益化の見通しが立った
    • 規模拡大に向けた準備が整った

    ただし、これらすべてが完璧に揃うまで待つ必要はありません。
    ある程度の確信が持てた段階で、次のステップに進むという判断も重要です。

    そして本プロダクトへの移行方法は、大きく2つのパターンに分かれます。
    それぞれにメリット・デメリットがあるため、状況に応じて選択することが大切です。

    1つ目のパターンは既存のMVPに機能を追加し、段階的に本格的なプロダクトへと成長させていく方法です。

    既存ユーザーを維持したまま成長できることや追加投資が抑えられるといったメリットがある一方、技術的な制約に縛られる可能性や大規模な変更が難しいといったデメリットがあります。

    このパターンが適している場合は以下です。

    • MVPの基本設計が優れている
    • ユーザー数が順調に増加している
    • 技術的な問題が少ない

    2つ目のパターンは、MVPで得た知見をもとにゼロから本格的なプロダクトを開発する方法です。

    このパターンでは、最適な技術スタックを選択できることやMVPの制約から解放されるといったメリットがある一方、開発コストの増加や開発期間の長期化といったデメリットがあります。

    このパターンは下記の場合が適しています。

    • MVPの技術的限界が明らか
    • 大幅な方向転換が必要
    • 十分な資金調達ができた

    MVPの多くの成功事例は以下のようなグラデーション的に移行していくケースが一般的です。

    1. 初期MVP:コア機能のみ(ユーザー数100人程度)
    2. 改良版MVP:ユーザーフィードバックを反映(ユーザー数1,000人)
    3. 拡張版:周辺機能を追加(ユーザー数10,000人)
    4. 本格版:フル機能を実装(ユーザー数100,000人以上)
    大熊滉希

    この過程で、技術基盤の部分的な入れ替えや、UIの大幅な改善なども並行して行われることが多いです。

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    MVP開発は、アイデアを素早く形にして市場の反応を確かめる重要なプロセスですが、限られた予算と期間で価値ある製品を作るには、適切な開発会社選びが欠かせません。

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      著者・監修者
      大熊滉希
      日本最大級のノーコード開発実績を誇るEPICs株式会社の代表。株式会社DRAFT役員として新規事業のコンサルティングに従事した後、EPICsを創業。ノーコード開発の顧問として上場企業に支援も行っている。
      監修者
      石森裕也
      EPICs株式会社CTO。サイバーエージェントのグループ会社での経験を経てEPICsに参画した。これまでで100件以上のノーコード開発に従事。開発経験は10年。
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