会員アプリ開発会社11社を徹底比較!設計からノーコードまで目的別に紹介

会員アプリの開発を検討する際、多くの企業が「どの開発会社に依頼すべきか」という選択に迷います。戦略設計から技術実装、運用まで幅広い要素を考慮する必要があるためです。

本記事では、会員アプリ開発に強みを持つ16社を、5つの特徴軸で分類してご紹介。それぞれの会社の特長や適用場面を詳しく解説することで、あなたのプロジェクトに最適なパートナー選びをサポートします。

日本最大級のノーコード開発実績!アプリ・システム開発サービス
目次

戦略/UXから相談できる会員アプリ会社

企画段階から関わり、ユーザー体験設計と開発を一貫して手がける会社を3社ご紹介します。

  • Goodpatch(グッドパッチ)
  • Tacchi Studios(タッチ スタジオ)
  • FOURDIGIT(フォーデジット)

Goodpatch(グッドパッチ)

Goodpatch(グッドパッチ)

項目内容
会社名Goodpatch
最大の特徴0→1の構想〜UI/UX〜開発伴走まで一気通貫
どんなケースにおすすめか上流から体験設計を固めたい/多機能会員アプリの情報設計が複雑

Goodpatchは、デザイン思考を核とした会員アプリ開発のプロフェッショナル集団です。サントリーの「SUNTORY+」やメドレーの「CLINICS」UI刷新など、大手企業の重要なプロジェクトを数多く手がけてきた実績があります。

同社の最大の強みは、ビジネス課題の整理から始まる上流設計力。単なるアプリ制作ではなく、ユーザーの行動変容を促すサービス全体の体験設計に長けています。特にヘルスケア領域では、利用者の継続的な行動を支援するUX設計のノウハウが豊富です。

複雑な機能を持つ会員アプリを検討している企業や、既存アプリの大規模リニューアルを考えている場合に最適。デザイン賞受賞歴も多く、ブランド価値向上も期待できる会社といえるでしょう。開発後の運用改善まで伴走してくれるため、長期的なパートナーシップを築きたい企業におすすめです。

Tacchi Studios(タッチ スタジオ)

Tacchi Studios(タッチ スタジオ)

項目内容
会社名Tacchi Studios
最大の特徴スモールスタートに強い日英バイリンガル開発
どんなケースにおすすめか海外/訪日ユーザー配慮のUXや英語対応が必要

Tacchi Studiosは、グローバル対応に特化した会員アプリ開発会社です。mymizuアプリやPeople Make Places iOSアプリなど、国際的なプロジェクトで豊富な経験を積んでいます。

日英バイリンガル体制が整っており、海外ユーザーを意識したUX設計に強みを発揮。観光業やライフスタイル系サービスで、訪日外国人や海外展開を視野に入れた会員化を検討している企業に最適です。文化的な違いを理解したインターフェース設計や、多言語対応の技術的課題にも精通しています。

小規模から始めて段階的に機能を拡張していくアプローチが得意で、初期投資を抑えながら市場反応を見ながら開発を進めたい企業におすすめ。ネイティブアプリの品質を保ちつつ、運用コストとのバランスを取った提案力も魅力的なポイントです。

ノーコード/ローコードで短納期な会員アプリ会社

専門的なプログラミング知識がなくても開発できるツールを活用し、スピーディーな会員アプリ構築を得意とする会社を3社ご紹介します。

  • GMOデジタルラボ(GMOおみせアプリ)
  • C3reve(シースリーレーヴ/Bubble特化)
  • EPICs株式会社

GMOデジタルラボ(GMOおみせアプリ)

GMOデジタルラボ(GMOおみせアプリ)

項目内容
会社名GMOデジタルラボ
最大の特徴低コスト/短納期の会員アプリ量産実績
どんなケースにおすすめか多店舗/中小でまず会員証と集客を回したい

GMOデジタルラボは、「GMOおみせアプリ」として月額22,000円からという明確な料金体系で会員アプリサービスを提供しています。累計1万店舗という圧倒的な導入実績を持ち、特に中小企業や多店舗展開企業から支持を集めています。

最大の特長は、コストパフォーマンスの高さと導入のしやすさ。テンプレートベースでありながら、セミオーダー対応も可能で、企業の要望に応じたカスタマイズができます。API連携機能も充実しており、既存の業務システムとの連携もスムーズです。

飲食店、小売店、サービス業など、幅広い業種での実績があるため、「とりあえず会員アプリを始めてみたい」という企業に最適。料金が明確で予算計画が立てやすく、導入後の運用サポートも充実しています。大規模な機能は不要だが、確実に会員の囲い込みと集客効果を得たい企業にとって、非常にバランスの取れた選択肢といえます。

EPICs株式会社

EPICs株式会社

項目内容
会社名EPICs株式会社
最大の特徴日本最大級のノーコード実績×最適ツール選定力
どんなケースにおすすめか予算を抑えて最適な会員アプリを素早く構築したい

EPICs株式会社は、国内最大級のノーコード開発実績を誇る開発会社です。ノーコードとAI駆動型開発を組み合わせることで、従来のスクラッチ開発と比較して費用を約3分の1に抑えることを実現しています。

同社の特長は、新規開発案件への圧倒的な強みにあります。相談の約9割が新規事業やプロダクトの立ち上げ案件であり、ゼロからのサービス構築で培ったノウハウが豊富に蓄積されています。
まずはノーコードでスピーディーに開発・市場検証を行い、事業の成長フェーズに応じて後からスクラッチ開発へ移行できる柔軟な設計思想も、同社ならではのアプローチといえます。

さらに、開発工程だけで終わらないのも大きな魅力です。アプリやサービスをリリースした後のマーケティング支援までワンストップで提供し、ユーザー獲得から事業グロースまで伴走する体制を整えています。作ったプロダクトを「使われるサービス」へと育てるための施策提案も、同社の得意とするところです。

新規事業を低リスクかつ短期間で立ち上げたい企業や、スモールスタートで仮説検証を進めたい事業者にとって、EPICs株式会社は開発からグロースまでを任せられる心強いパートナーとなるでしょう。

アプリ・システム開発費用が1/3に!
\実績日本最大級のノーコード開発サービス/

EC/決済/サブスク連携に強い会員アプリ会社

オンラインショッピング機能や決済システム、定期購入サービスとの連携に専門性を持つ会社を3社ご紹介します。

  • ecbeing(OMOアプリ+)
  • ウェブライフ(BiNDec / Shopify Premier Partner)
  • GO RIDE(Shopify Plus Partner)

ecbeing(OMOアプリ+)

ecbeing(OMOアプリ+)

項目内容
会社名ecbeing
最大の特徴EC基盤と会員アプリの深い統合
どんなケースにおすすめかEC/ポイント/会員証を一体で運用したい

ecbeingは、ECパッケージ「ecbeing」で培った豊富な経験を活かし、「OMOアプリ+」という会員アプリサービスを展開しています。unico公式アプリや松栄堂公式アプリなど、専門店から大手小売まで幅広い実績を持つ会社です。

同社の最大の強みは、EC(電子商取引)システムと会員アプリの深い統合力。商品データ、在庫情報、顧客セグメントなどのEC情報を活用したプッシュ通知配信や、LINEミニアプリとの連携によるSSO(シングルサインオン)機能など、高度な機能を実現できます。

既存のECサイトを持つ企業や、店舗とオンラインを融合したOMO(Online Merges with Offline)戦略を推進したい企業に最適。特に小売業や専門店では、商品情報と会員データを連動させたマーケティング施策が可能になります。EC運営の知見が豊富なため、売上向上に直結する会員アプリの運用ノウハウも期待できる、実績豊富なパートナーです。

ウェブライフ(BiNDec / Shopify Premier Partner)

ウェブライフ(BiNDec / Shopify Premier Partner)

項目内容
会社名ウェブライフ
最大の特徴Shopify上位パートナーの大規模EC運用力
どんなケースにおすすめかEC中心でアプリ/会員を拡張したい

ウェブライフは、世界的なECプラットフォーム「Shopify」の最上位パートナー認定を受けている開発会社です。2025年にはPremier Partner認定を獲得し、Plus Partner of the Yearなど多数の受賞歴を持っています。

同社の強みは、Shopifyエコシステムを活用した大規模EC運用力。ミキハウスのOMO戦略支援をはじめ、アパレルや雑貨分野で豊富な実績があります。Shopifyの豊富なアプリ連携機能を活用し、会員管理、在庫連携、決済処理などを統合した高機能なシステム構築が可能です。

Shopifyでのリニューアルを検討している企業や、海外展開を視野に入れた多言語・多通貨対応が必要な企業におすすめ。アパレル業界に特化したテンプレート化されたソリューションも提供しており、業界特有の要件(サイズ展開、カラーバリエーション、季節商品管理など)にも精通しています。技術力の高さと実績の豊富さから、安心して大規模プロジェクトを任せられるパートナーといえるでしょう。

B2B/B2Eの認証・権限に強い会員アプリ会社

企業向け(B2B)や従業員向け(B2E)のアプリで重要となる、認証システムや権限管理に専門性を持つ会社を3社ご紹介します。

  • クラスメソッド
  • NECネッツエスアイ
  • Authlete(オースレート)

クラスメソッド

クラスメソッド

項目内容
会社名クラスメソッド
最大の特徴IDaaS×AWSでB2B/B2Eの権限モデルを実装
どんなケースにおすすめか既存AD/基幹とSSO/権限連携が必要

クラスメソッドは、クラウド技術とID管理システムの専門会社として、Auth0やOktaといったIDaaS(Identity as a Service)の実装で豊富な実績を持っています。AWSとの深い連携により、企業レベルのセキュリティ要件を満たすシステム構築が可能です。

同社の強みは、認証・認可システムの深い技術的知見。既存のActive Directory(企業内のユーザー管理システム)や基幹システムとのSSO連携、複雑な権限モデルの実装まで幅広く対応できます。技術ブログでの情報発信も活発で、最新のセキュリティトレンドや実装ノウハウを常にアップデートしています。

既存の社内システムとの連携が必要な企業や、厳格なセキュリティ要件がある企業におすすめ。特に従業員数が多い企業や、複数の事業部門で異なる権限設定が必要な場合に力を発揮します。監視・攻撃対策まで含めた実運用の知見も豊富で、リリース後の安定運用まで見据えたシステム設計が期待できる、技術力の高いパートナーです。

NECネッツエスアイ

NECネッツエスアイ

項目内容
会社名NECネッツエスアイ
最大の特徴大企業/自治体規模のID統合とSSO実績
どんなケースにおすすめかB2E/B2Bで厳格な権限・監査要件がある

NECネッツエスアイは、Okta導入支援を中心としたID管理・ゼロトラストセキュリティの専門会社です。自社でのOkta導入経験に加え、埼玉県庁のBox+Okta統合プロジェクトなど、大規模組織での実績を持っています。

同社の特長は、エンタープライズレベルの厳格な要件への対応力。大企業や自治体で求められる監査対応、コンプライアンス要件、高度なセキュリティ設定まで包括的にサポートできます。ゼロトラスト(すべての通信を信頼しないセキュリティモデル)の考え方も取り入れ、現代的なセキュリティアーキテクチャの実装が可能です。

従業員数が数千人規模の大企業や、厳格な情報管理が求められる業界(金融、医療、行政など)におすすめ。自社導入による深いプロダクト理解があるため、導入後の運用課題も予見した提案ができます。大規模システムの統合プロジェクトにおいて、技術面だけでなくプロジェクト管理面でも安心して任せられる、信頼性の高いパートナーといえるでしょう。

Authlete(オースレート)

Authlete(オースレート)

項目内容
会社名Authlete
最大の特徴APIに組み込む認可/ID連携の中核を提供
どんなケースにおすすめか複数サービス横断の会員ID連携を厳格運用

Authleteは、OAuth 2.0やOpenID Connectといった標準プロトコルに基づく認可サーバー機能を提供する専門会社です。セブン&アイの「7iD」基盤やセブン銀行のOAuthサーバーなど、大規模なIDプラットフォームでの採用実績があります。

同社の強みは、複数サービス間でのID連携を実現する中核技術の提供。単体のアプリ開発ではなく、企業グループ全体のデジタルサービスを統合するIDプラットフォームの構築に特化しています。OIDC準拠による拡張性の高さと、企業レベルのセキュリティ要件への対応力が特徴的です。

複数の事業やサービスを展開する企業グループや、将来的なサービス拡張を見据えた柔軟なID基盤を構築したい企業におすすめ。ISIDなどの大手SIerとの協業実績も豊富で、大規模プロジェクトでの実装経験が豊富です。技術的な専門性が非常に高く、他社では対応が困難な複雑な認証・認可要件にも対応できる、スペシャリティの高いパートナーです。

大規模トラフィック/可用性に強い会員アプリ会社

多くのユーザーが同時にアクセスしても安定動作する、高い技術力と運用力を持つ会社を3社ご紹介します。

  • DearOne(ModuleApps 2.0)
  • フェンリル

DearOne(ModuleApps 2.0)

DearOne(ModuleApps 2.0)

項目内容
会社名DearOne(ModuleApps)
最大の特徴1億DL級の運用実績×SaaS拡張
どんなケースにおすすめか大量MAU/多店舗の安定運用が必須

DearOneは、「ModuleApps 2.0」という公式アプリSaaSプラットフォームを提供する会社です。ダイソーやケーズデンキなど、大手小売チェーンの公式アプリを多数手がけ、累計1億ダウンロード級の運用実績を持っています。

同社の強みは、大量のMAU(月間アクティブユーザー)に対応できる安定したSaaS基盤。小売、飲食、交通、金融まで業界を横断した対応力があり、各業界特有の要件(多店舗管理、地域通貨対応、交通IC連携など)にも精通しています。NTTドコモグループという安定したバックボーンも安心材料です。

全国チェーン店や大量のユーザーアクセスが予想される企業におすすめ。特に既存の大手企業アプリでの運用ノウハウが豊富なため、同規模の課題に対する解決策を提案してもらえます。SaaS型のサービス提供により、インフラ運用の負担を軽減しながら、高可用性を実現できる点も大きなメリット。安定性を最優先に考える企業にとって最適な選択肢です。

フェンリル

フェンリル

項目内容
会社名フェンリル
最大の特徴400社600アプリ超の開発と検証体制
どんなケースにおすすめか全国規模の会員/ポイントやピークトラフィック対応

フェンリルは、400社600アプリ以上の開発実績を持つ老舗のモバイルアプリ開発会社です。大丸松坂屋や東急カードなどの大手会員アプリから、NHKやJRといった大規模トラフィックを処理するアプリまで幅広く手がけています。

同社の最大の特長は、端末600台規模という圧倒的な検証体制と品質管理力。様々なデバイス、OS、通信環境での動作確認を徹底することで、リリース後のトラブルを最小限に抑えています。多業種での大規模プロジェクト経験により、業界特有の要件や課題への対応力も非常に高いレベルです。

全国規模でのサービス展開を予定している企業や、特定時期にアクセスが集中する可能性がある企業におすすめ。メジャーな会員アプリやポイントシステムでの実績が豊富なため、同様の課題を持つ企業にとって心強いパートナーです。品質にこだわった開発プロセスと、大規模運用での経験値の高さから、安定性と品質を最重視するプロジェクトに最適な選択肢といえるでしょう。


会員アプリの運用保守にかかる年間費用の内訳

会員アプリの運用保守費用は、開発費用の15〜20%が年間の目安です。開発費が500万円なら年間75万〜100万円、1,000万円なら150万〜200万円。ただしこの数字はあくまで業界平均であり、会員アプリ特有のコスト構造を理解しないまま予算を組むと、リリース半年で資金が不足する事態に陥ります。

運用保守費用は、大きく「固定費」と「変動費」に分かれます。固定費はアプリを公開している限り毎月・毎年発生するコスト。変動費はユーザー数や施策の頻度に応じて増減するコストです。この2つを混同すると、見積もりの精度が落ちます。

以下の表は、会員アプリにおける主要な運用保守費目を固定費・変動費に分類したものです。

分類費目年間費用の目安備考
固定費Apple Developer Program登録料約1.5万円(99米ドル/年)iOS公開に必須。未更新でアプリが非公開になる
固定費Google Play Console登録料約3,900円(25米ドル/初回のみ)年間更新は不要
固定費サーバー・インフラ費月2万〜10万円(年24万〜120万円)AWSやGCPの従量課金が主流。会員数1万人規模でFirebase利用なら月2万〜5万円が目安
固定費SSL証明書年0〜数万円Let’s Encryptなら無料。EV証明書は年10万円超
固定費監視・障害対応(保守契約)月5万〜30万円SLA(対応時間・復旧目標)の定義次第で大幅に変動
変動費OSアップデート対応年1〜2回、1回あたり30万〜100万円iOSのメジャーアップデート(毎年9月)への対応が最大の変数
変動費機能追加・改修1機能あたり10万〜100万円ポイント制度変更やクーポン機能追加など、ビジネス要件の変更に連動
変動費プッシュ通知配信費月0〜5万円Firebase Cloud Messagingは無料枠あり。外部ツール利用時は月額課金

ここで注意すべきは、固定費と変動費の比率です。リリース直後はユーザー数が少なく変動費は低い一方、固定費は初日から満額で発生します。逆に、会員数が1万人を超えるフェーズではサーバー費とプッシュ通知配信費が急増し、変動費の割合が固定費を上回るケースも珍しくありません。

つまり、「開発費の15%」という一律の数字で年間予算を確定させるのはリスクが高いということです。会員数の増加シナリオを3段階(楽観・標準・悲観)で設定し、それぞれのシナリオでインフラ費と変動費がどう推移するかをシミュレーションしておくのが実務上の定石です。

もう1つ見落とされがちなのが、OSアップデート対応の費用です。iOSは毎年9月にメジャーアップデートを実施し、マイナーアップデートは年10回以上。Androidも年1回のメジャーアップデートに加え、端末メーカーごとの派生OSへの対応が必要になります。会員アプリではポイント残高の表示崩れや決済フローの停止が直接的な売上損失につながるため、OSアップデート対応を「突発費用」ではなく「年間の確定予算」として計上しておくべきです。

ノーコード開発を採用した場合、このコスト構造は変わります。Bubbleのようなノーコードプラットフォーム上で構築すれば、OSアップデート対応はプラットフォーム側が吸収するため、年間30万〜100万円のOS対応費用がほぼゼロになります。

サーバー費もプラットフォームの月額料金に内包される構造。EPICsがノーコード開発を推奨する理由の1つが、このランニングコストの構造的な圧縮にあります。


リリース後に成果を出す運用設計

会員アプリの失敗パターンで最も多いのは、「開発完了=ゴール」という認識のまま運用フェーズに入ることです。実態としては、リリース時点でアプリが生み出す売上はゼロ。成果は運用設計の質と速度で決まります。

運用設計で押さえるべき柱は、以下の3点です。

  • プッシュ通知の効果検証サイクル
  • 会員データと施策改善の接続
  • アプリ改善の実行頻度

プッシュ通知の効果は週次で検証する

プッシュ通知のCTR(クリック率)は、2025年時点の業界平均で約2〜4%。ただしこの数値は業種によって大きく異なります。金融アプリのように残高変動通知が中心であれば緊急性が高く開封率も上がる一方、小売アプリのセール通知は「またか」と無視されやすい構造です。

ここで重要なのは、「月次レポートでCTRを振り返る」という運用では遅すぎるという点です。プッシュ通知は送信頻度・時間帯・文面・セグメント(つまり、誰に送るかの絞り込み)の4変数で成果が変動します。月次で振り返ると、どの変数が効いたのかを特定できないまま翌月の施策を打つことになります。

週次で検証すべき指標と判断基準を以下に整理します。

指標計測頻度判断基準
許諾率(オプトイン率)週次iOSで40%未満なら初回起動時の許諾導線を再設計
CTR(開封率)週次2%未満が2週連続なら文面・時間帯のA/Bテストを実施
通知起因のアプリ起動率週次通知経由の起動が全体の10%未満なら、セグメント設計を見直し
通知後のアンインストール率週次通知送信後24時間以内のアンインストールが0.5%超なら配信頻度を即座に下げる

特にアンインストール率は見落とされやすい指標です。プッシュ通知が多すぎると感じるユーザーの割合は加入者で62%、非加入者で73%というデータもあります。「通知を送れば送るほどエンゲージメントが上がる」わけではなく、配信頻度と離脱率のトレードオフを週次で監視しなければ、会員基盤そのものを毀損します。

会員データを施策改善に活かす仕組みを作る

会員アプリには、ポイント残高・購買履歴・来店頻度・クーポン使用率・プッシュ通知への反応率など、多層的なデータが蓄積されます。問題は、このデータが「蓄積されるだけ」で終わっているケースが大半だということです。

データを施策改善に接続するには、「KPIツリー」の設計が前提になります。会員アプリのKPIツリーは、最上位にLTV(顧客生涯価値)を置き、以下のように因数分解します。

LTV = 購買単価 × 購買頻度 × 継続期間

この3変数のうち、どれを動かすかによって、取るべきデータと打つべき施策が変わります。

LTVの変数必要なデータ施策の方向性
購買単価商品別売上・クーポン利用単価アップセル訴求のセグメント配信
購買頻度来店間隔・アプリ起動頻度離脱予兆ユーザーへのリマインド通知
継続期間コホート別リテンション率登録30日以内のオンボーディング強化

ここでの実務上のポイントは、コホート分析(つまり、登録月ごとにユーザーをグループ分けして定着率を時系列で追う手法)を必ず導入することです。全体のリテンション率が80%であっても、特定月の登録ユーザーだけが急落していれば、その月のキャンペーン設計やオンボーディングフローに問題がある可能性が高い。全体平均だけを見ていると、この異常値を検知できません。

データ基盤の構築は開発会社に依存します。会員アプリの開発を外注する際、「ダッシュボード機能はありますか」ではなく、「コホート別のリテンション率とLTVをリアルタイムで可視化できますか」と聞くのが正しい問いです。EPICsでは、Bubbleの管理画面上でこれらのKPIを自動集計するダッシュボードを標準実装しています。

アプリ改善サイクルは月1回以上回す

AppsFlyer社の2023年調査によると、ダウンロードから3日後のユーザー維持率は一般的なアプリで平均18.84%。上位10%のアプリでも30.19%です。つまり、インストールした10人のうち7〜8人は3日以内に離脱している計算になります。

この離脱を食い止めるには、改善サイクルの速度がすべてです。四半期に1回のアップデートでは、離脱が起きてから対策を打つまでに最大3か月のタイムラグが生まれます。会員アプリにおいて3か月の放置は、登録ユーザーの大半が休眠化することを意味します。

改善サイクルの実行頻度と対応範囲を以下に整理します。

サイクル頻度対応内容
ホットフィックス随時(発生から48時間以内)クラッシュ・決済エラーなど致命的バグの修正
スプリントリリース月1〜2回UI改善・通知ロジック調整・A/Bテスト結果の反映
メジャーアップデート四半期に1回新機能追加・ポイント制度変更・外部システム連携
OSアップデート対応年1〜2回(iOS:9月、Android:秋頃)メジャーOS更新への動作検証と修正

月1回以上のスプリントリリースを実現するには、開発体制の柔軟性が不可欠です。ネイティブアプリの場合、App Storeの審査に1〜3営業日を要するため、改修からリリースまでのリードタイムが長くなります。一方、Bubbleで構築したWebアプリ(PWA)であれば、変更を即日デプロイ可能。ストア審査が不要な分、改善サイクルの速度を構造的に上げられます。

EPICsがノーコード開発で会員アプリを構築する際は、リリース後の月次改善スプリントをセットで提案しています。開発して納品して終わりではなく、データを見ながら月1回以上の改善を回す体制があるかどうかが、会員アプリの投資対効果を左右する最大の変数です。

会員アプリ開発で活用できる補助金制度

会員アプリの開発には数百万円規模の初期費用がかかります。しかし、国や自治体が提供する補助金制度を活用すれば、開発コストを大幅に削減することが可能です。会員管理システムや顧客データベースを含むアプリ開発は、業務効率化やデジタル化推進という観点から補助対象になるケースが多く存在します。

補助金にはいくつかの種類があり、それぞれ対象となる事業規模や申請条件が異なります。主な補助金制度として以下の3つが挙げられます。

  • IT導入補助金
  • ものづくり補助金
  • 小規模事業者持続化補助金

申請時には事業計画書の作成や、補助金ごとに定められた要件の確認が必要です。開発会社によっては補助金申請のサポートを行っているところもあるため、見積もり段階で相談してみるとよいでしょう。

IT導入補助金

IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者が業務効率化を目的としてITツールを導入する際に利用できる制度です。最大450万円の補助が受けられ、補助率は導入費用の2分の1となっています。会員管理機能を持つアプリは、顧客情報の一元管理や販促活動の効率化に寄与するため、補助対象となる可能性が高い分野です。

申請にはIT導入支援事業者を通じて行う必要があります。IT導入支援事業者とは、補助金事務局に事前登録された開発会社やベンダーのことです。開発を依頼する会社がこの登録事業者であれば、申請手続きのサポートを受けられます。申請は電子申請のみで、gBizIDの取得が必須となるため、早めの準備が求められます。

2025年度からはミラデジ経営チェックに代わり、デジWithというサービスが申請要件に追加される予定です。最新の申請要件や締切スケジュールは、IT導入補助金の公式サイトで必ず確認しておきましょう。

ものづくり補助金

ものづくり補助金は、中小企業の生産性向上や新製品・サービス開発を支援する制度です。補助上限額は最大3,000万円と高額で、補助率は2分の1となっています。会員アプリをゼロから構築するフルスクラッチ開発の場合、IT導入補助金の上限を超える費用がかかることがあり、そのような大規模プロジェクトではものづくり補助金の活用が有効です。

申請にあたっては、賃金引き上げ計画の策定が必要になります。つまり、従業員の給与アップを前提とした事業計画を立てなければなりません。また、事業の革新性や実現可能性が審査の重要なポイントとなるため、綿密な事業計画書の作成が求められます。

申請は電子申請のみで、採択率は約40~60%程度です。他の補助金と比べて審査基準が厳しい分、採択されれば大きな資金調達が可能になります。開発規模が大きく、事業への投資意欲が高い企業に適した制度といえます。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、小規模な事業者向けに設計された制度です。補助上限額は通常枠で50万円、特定の枠では最大100万円となります。補助率は3分の2から4分の3と高めに設定されており、採択率も67~86%と他の補助金と比べて高い傾向にあります。

申請窓口は地域の商工会議所や商工会となっており、申請前に経営計画の作成について助言を受けることができます。会員アプリの導入が販路開拓や業務効率化につながる計画であれば、補助対象として認められる可能性があります。

この補助金は個人事業主でも申請可能ですが、開業届の提出が条件となります。また、医師や一般社団法人、協同組合などは対象外です。小規模な店舗や事業者が初めてアプリを導入する際の負担を軽減する制度として、積極的に活用したい補助金の一つです。

アプリ・システム開発費用が1/3に!
\実績日本最大級のノーコード開発サービス/

会員アプリ開発ならEPICs株式会社

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国内最大級のノーコード開発実績を誇る当社は、ご相談いただく案件の約9割が新規開発であり、ゼロからの事業立ち上げを得意としています。

ノーコードとAI駆動型開発を組み合わせることで、従来のスクラッチ開発と比較して費用を約3分の1まで圧縮。まずはノーコードでスピーディーに開発・市場検証を行い、事業の成長フェーズに応じてスクラッチ開発へスムーズに移行することも可能です。立ち上げ初期のリスクを抑えながら、将来的な拡張性もしっかり確保できます。

さらに当社は開発で終わらず、リリース後の集客・マーケティング支援まで一気通貫でサポート
事業の成功そのものに伴走するパートナーとして、アイデアの段階から成長フェーズまで一貫してお手伝いいたします。

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監修者
石森裕也
EPICs株式会社CTO。サイバーエージェントのグループ会社での経験を経てEPICsに参画した。これまでで100件以上のノーコード開発に従事。開発経験は10年。
監修者
中原啓
EPICs株式会社のエンジニア。NTTデータビジネスシステムズにてWebアプリケーション開発に従事した後、EPICsに参画。PMとしてBubbleやFlutterFlowを使用したモバイル・Webアプリケーション開発において、プロジェクト全体の工程に横断的に携わる。
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